ノドをうまく使う
音程が上がると、つられて喉頭も上がり、ノドに段々力が入ってしまう...。それを続けると上のイラストのように、辛くてノドを痛めてしまいます。音程が上がっても喉頭は定位置を意識し、ノドは広げておくようにしましょう。
まず、あくびをした時の口の形を作ってみてください。その口の形のまま声を出してみます。ノドが適度に開いていませんか?気持ちよく声を出すことができていると思います。その感覚を忘れないようにしましょう。
また発声練習の時、舌に力が入る人も多いですが、それは首のまわりが緊張し、喉頭が移動している証拠です。特に高い音の時になりやすいですから、余計のところに力が入らないよう、リラックスを心掛けましょう。
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腹式呼吸を使う
仰向けに寝た時、人は腹式呼吸をしています。ですから寝ている時の呼吸法を意識的に立った状態で行えれば、歌うのに適した声量も出てくるわけです。しかし声量を安定させるには、息を吸う、吐くの間にいったん息を止めるという動作があることを忘れてはなりません。息を止める時、言い換えれば声を出す準備に入る時、ノドに力が入っていないことも重要な点です。力が入っているのはお腹まわりの筋肉です。そして息を吸う量はできるだけ多く、3秒程度息を止めてから吐く時は、一定量を少しずつ出すようにします。とはいっても歌唱中は短時間にそれを行うわけですから、腹式呼吸が完全にできていないと息漏れから歌が不安定になります。息を止めてから吐き出すまでの流れを十分に練習しましょう。
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無理なく歌える声域を広げる
安定した腹式呼吸と、ノドを痛めない発声ができるようになったら、自分の声域の上限部、下限部をさらに安定させる練習をしてみましょう。上限部、下限部は、自分が出せる声の限界を意味します。その限界音にノドが閉まるような無理が生じているとすれば、歌える声域とは言えなくなります。自分の声域がすべて歌声として安定するようなトレーニングも、歌のレパートリーを増やす意味で効果的でしょう。
ところで肺からノド・鼻までは、極端に言えば真っすぐ上下に位置しています。ですが猫背気味の人は首が前傾し、顎が押し出されます。まっすぐ上に向かって鼻付近で共鳴できるはずの音が、途中で不十分になるわけです。声域を広げるにはやはり正しい姿勢を保つべきでしょう。より高い音、より低い音が獲得できるまでは、姿勢にも注意を払いましょう。高い音を自分のものにするには、口をある程度大きく開けて、ノドを普段より開く気持ちが大切です。低い音を出すには、無理なく出せる低音の響きを感覚として覚え、その響きを保ちながらトレーニングしていきましょう。
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自分の声を聴き直す
カラオケをバックにして歌うのではなく、自分の歌声だけを録音してみましょう。カラオケをイヤホンで聴きながら録音するか、全くの無伴奏で録音するのです。録音し終わったら自分の歌声を聴いてみましょう。もしかしたら音程が半音低い部分があったり、リズムに乗れていない箇所を発見するかもしれません。冷静に自分の歌声を分析することは、今後の練習にも有意義でしょう。また自分の声質に改めて気づかされたりするかもしれません。選曲の参考にもなるわけです。
伴奏つきでも勿論こういった分析は可能です。ですが伴奏に助けられて気づくことができない、繊細で微妙な部分に自分の歌声の問題がひそんでいるかもしれません。ですので、今よりももっと上達したいと思っている方は、一度試してみましょう。
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ビブラートを使う
声は、声帯にある共鳴腔で響かせます。この響きを持続させる腹式呼吸を体得した人は、その安定した発声からビブラートを獲得できます。ビブラート(音響の法則に適った自然な振動)を自在に活用できるようになりたい人は、まず腹式呼吸による発声練習をがんばりましょう。(ビブラートは横隔膜と腹筋とが刺激し合うことが深く関係しているので、胸式呼吸ではできません。ただ、胸式呼吸でも意識的にノドを使って音を揺らすことができます。これは真のビブラートではなく、以下の記述内容に当てはまります。)
ビブラートとは別に、人工的に音に不規則なゆれを持たせる方法もいくつかあります。
アゴを前に出してノドを上下させ、下アゴも動かすことで音を揺らす方法や、アゴは利用せず、ノドの上下運動のみで音を揺らす方法などです。人工的なゆれを作る場合は、ノドへの負担から、ノドを痛める場合もありますので注意して下さい。
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ファルセットを身につける
ファルセットは仮声帯を振動させる発声法なので、日本語では仮声と言ったり、俗に裏声と呼ばれています。ファルセットは声帯が狭くなっていく時に出るなめらかで美しい声です。つまり高音に適した発声法ですが、力強い声とはやや違います。ファルセットの共鳴は鼻腔中心ですから、練習にはハミングなどから入ると分かりやすいでしょう。
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鼻音・鼻濁音をうまく使う
鼻濁音は、「おんがく」の「が」のように、「が」行が文節の頭以外にある時に、鼻に音を抜く感じで発音するものです。鼻音は「な」行や「ま」行のように、鼻腔で共鳴しながら発音するものです。いずれも語頭に「ん」をつけるような感じで発音するとうまくできます。「んが」「んな」といった感じです。アナウンサーがニュースを読む時などがこの発音です。上品さを追求する場合は、鼻音や鼻濁音の発音を心がけてみると良いでしょう。
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番外編/声帯を痛める発声
・ノドに力を入れた状態で長時間声を出し続ける。
(腹筋や横隔膜を利用し、声帯に負担をかけないようにしましょう。)
・大きな地声を長時間出し続ける。
(声帯の酷使から、声帯が変形してしまうこともあるので注意しましょう。)
・自分の身体に共鳴させず、叫ぶような声で歌い続ける。
(声帯に力が入るので、声帯には悪影響です。)

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